辻浦圭一氏へのOnebyESU JFF#801インタビュー
2015/02/17 JFF, JFFフレーム, One by ESU
辻浦圭一氏は自転車競技でシクロクロス全日本選手権9連覇はもとより、MTB・ロード・トラックをこなすマルチライダーとして有名ですが、里山遊び等の自転車好きホビーライダーとしても経験が豊富です。また自転車の扱いに長けたスキル・テクニックと機材に対する繊細な反応と対応は、特にオフロードでは抜きん出ていると言われています。そんな辻浦氏が開発に携わったシクロクロスフレーム「OnebyESU JFF#801」についてのコメントを本人へのインタビュー形式でお伝えします。
ライダー使用サイズ
身長:172cm
#801サイズ:M
~低速の快感~
「高速では感じにくい低速の快感を味わえるフレームに仕上がっています。低速でのテクニカルな場面でそのバランス性能に自分自身でも感動しています。これは今までの経験と現在の日本のフィールドを考え試作を重ねてこだわった、日本人の体型に合うジオメトリーを追い求めた結果だと思います。」
辻浦氏は開発からテストを繰り返し、数字に頼らない自らの体感を重要視した入念なチェックによって、5台の試作&テストを経て完成にたどり着いたわけだが、一番に求めた性能、それは何だったのか・・
~フレームのバランス力~
「”もうひと漕ぎ欲しい”・・その瞬間にバイクがどういう反応をしてくれるのかが求められます。自分の限界に近い段差を乗り越える瞬間に、しっかり地面をタイヤがグリップしてくれるフレームのバランス力が大切です。これはリアトラクションの性能にかかわるもので、急斜面の芝を登っていてもスリップせずに路面を捕らえてくれることが、#801の最大の魅力でもあります。」
スチールフレームでディスク&テーパーヘッドの設定。これらによる効能は何なのか・・
~ストレスのないコントロール性能~
「スチールは軽量のカーボン等と比べると踏み出しこそ劣りますが、伸びやバネと言った実際の走行性能、実際の体感部分では優位なところが多くあります。ディスクブレーキについてはチャレンジでもありましたが、昨今の普及以前何年も前からレースでも試作を投入してきた経験もあり、ストレスのないスピードコントロールは多くのライダーに優位性を与えるし、あらゆるオフロード走行を想定した場合、大きなメリットとなります。」
「テーパーヘッドについては、ハンドリングの安定性向上とカーボンフォークの選択肢を広げるメリットがあります。」
2種類のカーボンフォークを推奨しているが、どのような個性を持っているのか・・・
~俊敏性とマイルド~
「どちらのフォークもベンドスタイルで扱いやすいですが、上下オーバーサイズのOBS-CBDはシャープでオーソドクスな45mmオフセットモデル。コントロール性のあるトリッキーな反応は、まるで地面を突き刺して爪先で俊敏に走り回るような感触です。テーパーヘッドのOBS-CBD1.5はオフセット47.3mmとし、ボリュームあるモデルながらヘッド周辺の軽さを特に感じます。地に足がついたようなマイルド感が心地よく、誰もが気を遣わずに乗れるようなモデルに仕上がっています。ダイレクトマウントディスク台座の効果もありそうです。」
サイズ構成やカラーは・・・
~日本人に合った個性~
「トップチューブを短めに設定していますが、テクニカルにオフロードを楽しみたい場合は出来る限り90mm以上のステムを装着する事をお薦めします。私は身長172cmですがMサイズに乗っています。ステムは84°の100mmを装着しています。カラーはカラーチャートから好きな色を選べますし、2色の銅抜き※やフォークへの塗装※も可能ですから、表面デザインでの自己表現も可能です。」
※胴抜き及びフォークへの塗装はアップチャージが必要です。詳しくはカラーチャートを参照下さい。
総じて言うならば、JFF#801はどのようなフレームと言えるか・・・
~地に足の着いたフレーム~
「ウェット・泥・砂利・根っ子・・滑りやすく地面が不安定な場面でも素直なハンドリングを可能にします。特にオフロードで大切な低速域でのバランス性能は抜きん出ていると自負しています。フィールドと戯れて走り回っている時・・自然を味わい林道を抜けている時・・バイクのバランスが良いとどんな場面も楽しみとして体感出来るものです。」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
シクロクロス東京に出場
2月7-8日お台場にて開催されました「シクロクロス東京」に出場しました。名物のサンドエリアでも抜群のバランス感で乗車する辻浦氏。
使用バイクはMサイズでJカーボンアークハンドル・ナロウサーティースキニーサドル・ラ•クランクなどを装着しています。